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2018年6月 5日 (火)

発表会を見ると分かること

 私の趣味は、見知らぬ人たちの発表会を見る事です。公開されているモノしか見れませんので、声楽の発表会や子どものピアノの発表会を見る事が多いです。フルートの発表会はなかなか公開されていないので、見るチャンスが少ないのが残念だし、合唱となると、発表会ではなく演奏会となり、入場料が必要となり、事前のチケット入手(これがまた困難なんだ)が必要となるので、ハードルが高くなってしまうのが残念です。もちろん、非公開とか関係者のみの発表会の見学は遠慮しています。

 アマチュアさんの発表会は、見ていて面白いです。声楽の発表会は、プロ歌手の演奏会と比べても、学ぶ事が多く、実に参考になります。子どものピアノ発表会は、ただただ可愛いです。

 発表会を見ると、個々の生徒さんの実力とか、得意な事や苦手な事などが分かると同時に、そのお教室なり、先生なりの指導方針が透けて見えるのも興味深いです。実際、今は大学生になってしまった息子くんが小学生の頃、ピアノ教室を某大手から個人教室に変更しようとした時に、たくさんのピアノ教室の発表会を見ましたが、本当にお教室なり、先生なりの指導方針の違いってのは、あるんだなあって思いました。

 とにかく、楽しくおおらかに演奏させ、細かい事よりも音楽的な楽しさを優先させているだろう先生がいたり、おそらく音大受験を念頭において緻密でミスのない演奏を目指してビシビシ鍛えているんだろうなあって先生がいたり、クラシック系ピアノ音楽をまっすぐに教えている先生もいれば、ポピュラー音楽やアニソンもあり…で教えている先生もいます。基本カリキュラムが決まっている先生もいれば、子どもに応じて指導を変えているんだろうなあ…って思わせる先生もいたり…と本当に色々でした。

 一般公開されているような声楽の発表会は、基本的に大人の生徒さんたちが歌っていますので、音大志向うんぬんはまずありません。そういう点では、子供のピアノ発表家よりもゆるめの発表会が多いのは否定できません。

 声楽発表会の場合、上達を目指している教室なのか、楽しさを目指している教室なのか、大きく2種類に分かれているかな…って思います。上達を目指している教室の発表会は、皆さん、お上手な方が多いし、無理な大曲を歌っている人も多くありません。割と身の丈に合った選曲をしている人が多いです。毎年見に行くと、年々上達しているのが、手に取るように分かります。

 一方、楽しさを目指している教室は…割と無理めの大曲を歌っている人が多いと思います。さすがに発表会で歌うわけですから、音程は許容範囲で歌いますが、合っているのは音程とリズムだけで、声質とか息の使い方とか歌い方とかアレアレアレ…って感じだったりします。何年たっても欠点が克服されずに発表会自体に停滞感が漂っていたりします。でも、歌っている人は笑顔で楽しげに歌っているわけだし、それはそれでアリなんだろうと思います。

 また大人の声楽発表会は、子どものピアノ発表会と違って、音大などを卒業し専門教育を受けた方(本来ならばプロ歌手になっているような方)が、しばしば生徒さんに混じっている事があります。なので、発表会を聞いていて、めちゃめちゃ上手な方がいらっしゃるからと言って、それはその方が、いわばセミプロな方であって、お教室の手柄ではなかったりする事もあります。なので、歌上手な生徒さんが揃っているからと言って、先生が教え上手であるとは限らなかったりします。

 また、合唱団員さんたちをベースにした声楽教室の発表会などでは、選曲が地味で無理めな曲は避ける傾向があります。だからと言って、生徒さんたちの歌が、必ずしも声楽的な魅力のある歌い方であるとは限りません。いやむしろ、合唱的な発声で歌っている事も多く、こういう人たちって、地味に上手で、見ていて、とても勉強になるんですよね。私は好きです。

 一般的に、歌って、リズムと音程が正しければ、それが正しい歌の歌い方であると思われがちですが、クラシック声楽って、その先を求められているわけで、そこを見据えた指導がしている先生と、そうでなく、そこでとどまっている先生の2種類の先生がいるような気がしないでもないです。もっとも、リズムと音程を正しく歌わせる事って、指導者として、かなり上手でないと難しいという事は、申し添えておきます。

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