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2018年4月10日 (火)

ロイヤル・オペラのライブビューイングで「トスカ」を見てきました

 さて、お約束どおり、一週間で復活してきました…が、まだまだ仕事が忙しいので、また休むかもしれませんが、その時はご勘弁ね。

 本日の記事は、標題の通りです。ロイヤル・オペラ(通称、コヴェントガーデン)で「トスカ」を見てきました。つい先日、メトの「トスカ」を見てきたばかりなので、ついつい比較してしまいました。

 ちなみに、ロイヤル・オペラの配役等は以下の通りです。

演出 ジョナサン・ケント
指揮 ダン・エッティンガー
出演 アドリアンヌ・ビエチョンカ(トスカ)、ジョセフ・カレヤ(カヴァラドッシ)、ジェラルド・フィンリー(スカルピア)他

 さて、メトとの比較を簡単に言うなら「目に優しいメトロポリタン、耳が嬉しいロイヤル・オペラ」って感じでしょうか? とにかく耳が嬉しいのです。

 オケにせよ、合唱にせよ、もちろんソリストも、すべて水準以上の出来です。これ以上を望むなら、もう後は好みの問題になってしまいます。

 例えば、フィンリーのスカルピアの歌唱はとても良いのですが、私的には、声にもう少し低音成分が強い太めの声の方が好きです。でも、この役はバスの役ではなく、バリトンの役なので、世間一般的にはフィンリーの歌唱で上出来でしょう。カヴァラドッシの声も、もっとヒロイックな声だとうれしいのですが、そもそも彼は画家なので、カレヤの声でも上出来です。ビエチョンカのトスカだって、もっと若々しい声の方が私は好きですが、そんな声でトスカ役は歌われたことがないので、私の言い分はあまりに贅沢です。

 つまり、そんなわがままな好みを言い始めてしまうくらいに、実にすぐれた歌唱だったという事です。世間的には問題ないレベルです。

 しかし、耳が嬉しくなるために、目は閉じないといけない事になりました。

 オペラって目をつぶって見るものだなあ…と、以前から思っていましたが、今回も強くそう思ってしまったわけです。そう、ビジュアル的には、かなり厳しめのトスカだったんです。

 なにしろ、主役3人と指揮者の4人で並ぶと、一番美しい顔の持ち主が…指揮者のエッティンガーなんです。歌手よりも美しい(ってか、イケメンな)指揮者って、どうなの?って思うし、指揮者に容姿で負けちゃう歌手ってもの、残念なモノです。

 特に声は素敵だけれど、トスカ役のビエチョンカの容姿は…年齢相当で、かなり残念です。これが舞台だったら、遠目で見るので「太めのトスカだなあ…」ぐらいで済みますが、ハイヴィジョン収録ですから、あれやこれやをくっきり映し出すので、トスカが若くて美しいというのが、とっても無理に感じてしまうのです。そこがとっても残念です。

 でも、ビエチョンカの努力はスゴイんですよ。今回の上映では、リハーサルシーンもたくさん見せてくれますが、リハーサルのビエチョンカはほぼノーメークなんです。ですから、年相応どこか、あきらかにお婆ちゃんトスカなんですが、本番舞台では、ばっちりメイクをして、若さと美しさをボトムアップしてくるわけです。リハーサル姿から見れば、本番の彼女は一世代ぐらい若返っています。それは実に見事だし、女は化粧で化けるんだなあと思うわけです。だから、舞台の彼女は、あれで精一杯だし、かなりうまく化けているんです。

 でも、ハイビジョンだと、そこまでしても、アップがツラいんですよ。そういう事なのです。

 それに…ビエチョンカも太めだし、カレヤも巨漢ですから、愛の二重唱を歌って、互いに抱き合うと、まるでお相撲さんの取り組みみたいになっちゃいます。いやあ、残念。

 ですから、ヴィジュアル的には、メトの圧倒的な勝ちになります。でも、サウンド的には、絶対にロイヤル・オペラの勝ちです。ソリストの出来が全然違います。特に私が感心したのは、二幕でのカレヤの歌唱です。高らかに勝利宣言をする箇所では、彼の歌声が歪んでしまっているんですよ。つまり、機械の想定以上の音量で歌ってしまったんです。それってすごいでしょ? ああ、生で聞きたかったなあ…と思います。きっと、すごい迫力なんだと思います。

 そう言えば、歌劇場と言っても、メトロポリタンとロイヤルでは、全然劇場の規模が違うんですよね。3800人も入るメトに対して、ロイヤル・オペラは2256人です。ロイヤル・オペラはメトの6割程度の大きさなんですよ。半分ちょっとの大きさしかない歌劇場なんです。だから、メトで劇場を震わせるような大声で歌うなんて、まあ無理なんです。

 ちなみに、スカラ座は2030人、ウィーンの国立歌劇場は1709人なんだってさ。日本の新国立劇場も1814人で、ヨーロッパの劇場並なんです。つまり、メトがやたらと大きいって事ですね。

 そんな大きな劇場で歌う歌手って、つらいでしょうね。だから、メトとロイヤル・オペラの歌唱を比較するのは、ちょっと可哀想なんだけれど、まあ、仕方ないね。

 それにしても、日本にいながら、メトとロイヤル・オペラの比較が最新上演作の比較ができるなんて、なんて贅沢な世の中になったんでしょ。

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コメント

メトってそんなに広ろかったのね。メトで有名になった日本人歌手の方って、やっぱり凄いのだなぁ。。演じたのも夜の女王だし、。凄すぎ!!○○さん。
しかし新国立でも充分に広いよねー。私は日比谷の○○劇場が好きだ。いいキャスト、箱は小ぶり、料金が良心的ですよ。。

アデーレさん

 そう、メトって大きいんですよ。改めて、数字で比べるとビックリします。

 個人的には、劇場って小さい方が好きです。特にクラシック音楽は電気で音を拡声しませんから、あまり広いのは無理があります。歌関係だったら、100名程度の小劇場が好みです。

 ただ問題は、音楽の演奏って、慈善事業ではなく、営利事業なんですよね。つまり、儲けを出さないといけないわけで、儲けを考えるならば、できるだけ大きな会場にたくさんの客を詰め込んで演奏するのが一番です。いわゆる、ドーム公演が理想となります。

 晩年のパヴァロッティとドミンゴは仲が悪かったそうですが、その理由の一つに、パヴァロッティがドーム公演ばかりを行い、オペラ劇場で歌わなくなったから…という話があります。つまり、歌は何のために歌うのか…というスタンスが、パヴァロッティとドミンゴで大きく違っていたって事です。

 晩年はドーム公演や巨大スタジアムばかりで歌って、ガッポガッポと稼いでいたパヴァロッティと、テノールで歌えなくなったらバリトンに転向して、今でもオペラ劇場をメインに活躍しているドミンゴ。それぞれの信念があって、そうしているわけであって、どちらもプロ歌手として正しいと思います。

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