お知らせ

  •  こちらのブログは2019年8月14日に終了しました。現在は引っ越しをし、こちらで活動しています。ブックマーク等の変更をお願いします。また、こちらのブログにコメントをされてもお返事しかねますので、コメントは新しい現在のブログにしていただきますように、お願いします。

« “撃沈”の正体について | トップページ | 無双するヤヨイ »

2017年3月10日 (金)

フルートの音色を良くするために必要な事

 ネットでフルートの記事を読んでいると、アマチュア笛吹きの方々に共通する悩みとして「音色を良くしたい」が、高確率で上がってきます。それくらい皆さん、音色に悩んでらっしゃるんですね。私は音色よりも、楽譜をクリアに見える視力が欲しいです…。あと、高速に動く指も欲しいです。

 で、音色で悩んでいらっしゃる方は、その原因として『クチビルがガサガサしているのが原因じゃないのか』『アンブシュアが悪いんじゃないか』と悩まれていたりしますが、それはたぶん、違います。

 クチビルのガサガサが原因だったら、毎回リップクリームやらリップグロスやらを塗って、クチビルをスベスベにしてフルートを吹けばいいだけの話です。もし、それらをせずに「クチビルがガサガサだから…」と言っているのなら、それは単なる怠慢です。

 『アンブシュアが悪いんじゃないか』なんて事は、まー、ありませんよ。本当にアンブシュアが悪かったら、音が出ませんから(笑)。音が安定して出ているなら、アンブシュアは、それでOKです。第一、プロ奏者のアンブシュアを御覧なさい。ほんと、皆さん違いますよ。教本には理想のアンブシュアなんてのが書かれていますが、実際は皆さん個性豊かで、三者三様、十人十色のアンブシュアでやっているわけで、フルートを吹きながら、皆さん、自分にベストなやり方を自然に見つけているんです。だから、アンブシュアを必要以上に気にかけるのは良くありません。

 フルートを手に持って、歌口をクチビルに当てて息を吹き込めば、笛が鳴る…このシンプルさが正しいのであって、そこで小細工を弄するから、返って変なことになるのです。シンプル・イズ・ベストでやんす。

 じゃあ、フルートの音色を良くするために、何に気をつけたら良いのかですが…、フルートの音色が良くないと悩んでいる方で、録音をアップされている方が数名いらっしゃいますが、それらの方々に共通しているのが…吹き過ぎなんですね。楽器に息を入れ過ぎているのです。つまり、楽器に本来のキャパ以上の事を求めているので、音が飽和して、音色が濁ってしまう…と言うわけです。

 楽器に息を入れ過ぎてしまうには、様々な理由があると思います。

 1)腹筋が弱くて、息のコントロールがうまくできずに、ついつい息を入れ過ぎてしまう。

 2)大きな音で吹こうとして、ついつい息を入れ過ぎてしまう。

 3)息を入れ過ぎた音がフルートの音だと間違えて学習してしまった。

 1)の人は、ロングトーン練習などをして、フルートを吹くカラダを作れば、やがて問題は解決されるでしょう。厄介なのは、2)や3)の人です。

 2)の人に言いたいのは、楽器にはそれぞれの限界があって、大きな音が出せる楽器と出せない楽器があります。それぞれの楽器の限界手前の音量で吹くのがベストであって、決して限界を超えた音量を求めてはいけません。音量を重視したいのなら、頭部管のカットが音量重視タイプのモノを選ぶべきだし、管体が重い楽器を使用するべきです。プロ奏者がなぜゴールドフルートを愛用するのか言えば、もちろん理由は様々ありますが、大きなホールでの演奏が求められる事が多いから、大きな音量を出すことができるゴールドを選択しているだけ…という点があげられます。

 基本的に、フルートに限らず、楽器ってのは、高価なものほど、大きな音量が出るように作られているものです。ですから、大きな音量が欲しければ、それなりの高級フルートを手にしないといけません。

 もっとも、それ以前に、フルートという楽器は、そもそも大音量では鳴らせない楽器であるという事も知っておかなければいけません。そんなに大音量が欲しければ、トランペットでも吹けばいいのです。

 3)の人は、真面目な方に多いと思います。練習に熱心で、自分の音や、自分の周囲のアマチュアフルーティストの音ばかりを聞いて、それがフルートの音であるとカラダに染み込んでしまった人なんだろうと思います。練習に熱心すぎて、鑑賞が足りないタイプ…なんだと思います。そういう方は、プロの生の演奏を浴びるほど聞くと良いです。おそらく、たくさん聞けば、それだけで音色が良くなります。大切な事は、生演奏を聞くことですね。録音はダメです。美しいフルートの音色の美しい部分って、案外録音から漏れてしまいますからね。

 フルートって、その楽器に応じた、適量の息で吹いた時に、もっとも美しく鳴るように作られているわけだし、おそらくその“適量の息”って、びっくりするくらいに少ない息だと思います。

 ロングトーン練習ってのは、長い時間フルートを鳴らし続けるのが目的ではなく、いかに力強くて少ない息でフルートを美しく鳴らせるようになれるかという事が目的の訓練だと、私は理解しています。

 そうやって、楽器からベストの音を引き出せたなら、そこに“奏者の音”をかぶせてあげればいい、それもとびっきりの美しい“奏者の音”を…です。

 ポイントは、口腔内の容積だと思います。口腔内の容積が大きいほど、フルートの音色は(なぜか)マイルドになり、優しい音になっていく…と私は信じています。

 後は、耳を常にそばだてて自分の音を聞く…って事でしょうね。人間のカラダって不思議なもので、音を聞いて音色に神経を使ってやれば、それだけでカラダが無意識に調整して、ベストな音色でフルートを吹けるようにしてくれるものです。

 とにかく、美しい音色でフルートを吹きたければ、息を入れ過ぎない事。しっかり息を支える事。フルートに音量は求めない事。自分自身の奏者の音を磨く事…それらに尽きるのではないかと…私は素人ながらに、そう思うわけであります。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 クラシックブログ フルートへ
にほんブログ村

« “撃沈”の正体について | トップページ | 無双するヤヨイ »

コメント

同じ楽器でもそこまで差が出るものなのですね。息を入れ過ぎる3つの理由として挙げられている項目はそのまま声楽にも当てはまりそうですね。私も自分の声を大きくしようと思って息を流しすぎていた時期がありました。あとアマチュア合唱人だった頃、ブレスのエネルギーを無駄なく響きに変換したようなオペラ声よりも、息の混じったような声をマイルドで良い声だと思っていた時期もありました。ソロ歌唱を勉強するようになって、今は価値観が逆転しましたが(^_^;)。

オデさん

 フルートは、奏者による音色の差が割りと顕著な楽器だと思います。逆に言うと、どんな楽器を使っても出てくる音は、奏者に固有なので、あまり楽器にこだわっても仕方のない楽器なのかもしれません。そのくせに、やたらと高価なので、購買意欲をそそりづらい楽器なのかもしれませんね。

 フルートと声楽は、案外共通する点が多いのです。息を入れすぎる件もそうかもしれません。そういう意味では、二つを同時に学んでいるのは、なかなか楽しいですよ。

オーバーブロウはオシロスコープで見ると音が乱れているのがよく分かりますよね。この乱れがなく、かつ、倍音豊かな音色が美しい音色といわれるらしいです。今時、スマホでも見れるかもしれません。今度やってみよう。

口腔内の容積に関してですが、確かにそうすると音が柔らかくなるのですが、これは容積のせいではないと思います。所詮口から出た息しか関係なく、口腔内で共鳴するわけでは無いので。じゃあ何で、というと、上記の事が関係するのではないかと思っています。口腔内の容積が小さいということは、舌やら歯やら喉やらで空気が摩擦を受けて乱気流を起こします。これが荒れた音の原因ではないかと。これに対して、容積を大きくすると、自ずとこれらに当たらなくなりますので、空気の流れが整うのですよね。

Natさん

 なるほど、口腔内の容積が小さいと、口腔内で乱気流が発生し、そのために質の悪い息しか吐けなくなり、それで音がアレてしまうと…。なるほど、実に筋だった説明です。私、納得しました。

>所詮口から出た息しか関係なく、口腔内で共鳴するわけでは無いので。

 そりゃそうだ。しかし、フルートは口腔内で共鳴すると言っている人もいるし、私もうっかり信じてしまったことがあります。たしか骨伝導で音が伝わるとかなんちゃら…。

 そう考えると、フルートという楽器には共鳴腔がほとんどないんですよね。かろうじて共鳴腔と言えそうなのが、あの細い管体ですか? あれじゃあ、大音量が出せるわけ無いか? それ以前に、そもそもが風切音が原音なんですよね。原音が小さすぎるって話もないわけじゃなさそうですね。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« “撃沈”の正体について | トップページ | 無双するヤヨイ »

フォト
無料ブログはココログ