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2016年6月14日 (火)

私だって、大変なんだ

 声楽のレッスンの続きです。「フェデリコ」のレッスンを終えた後、いつもとはレッスンの順番を変えて、妻の発声練習とソロ曲の練習になり、私は休憩に入りました。時間にして30分ぐらいかな? とにかく、休んでいたわけです。

 で、休憩も終わって、レッスンの後半ではボエームの第四幕から歌い始めたのだけれど…いやあ、驚きました。自分でもびっくりするくらいに、声が出ないし、コントロールできない。

 確かに歌っているのは私自身なんだけれど、私の声じゃないみたい。意図した音程を出すことすら難しい。あれあれあれ…って感じでした。

 で、そんな状態なのに、第四幕の歌い出し(Ah! Mimi, mia bella Mimi!)は…ボエームの中でも、かなり難しいフレーズでして、調子が万全でも、きちんと歌えるのは滅多にない(ダメじゃん)箇所なのに、こんな状態ですから、歌えるわけ無いです。とにかく高いBが難しい。第一幕にも高いBはあるけれど、そっちは手順をきちんと踏めば歌えるのだけれど、第四幕の高いBは、ちょっとした失敗で手順が踏めなくなります(涙)。手順が踏めなきゃ、Bは出ない。ああ、こりゃあ、難しい、鬼門だな。

 全然ダメな私を見て、先生は「やっぱり…」って感じでした。「フェデリコ」の後遺症のようです。あれだけ歌った後、休みすぎてしまうと、声がリセットされるだけでく、休止状態に入ってしまうので、再度声を出すためには、休まない事が肝心なんだそうです。今はレッスンだから休まざるをえないのだけれど、本番の時は、フェデリコを歌い終えても、次のボエームまで、声をあまり休ませないで、歌える状態をキープしておく事を心がけるように言われました。

 とにかく、出だしのフレーズは見事に失敗しましたが、後はなんとか頑張りました(が、たぶんほとんどが水準以下の出来です)。まあ、第四幕はミミが中心ですから、ロドルフォの調子が良かろうが悪かろうが、それは二の次三の次です。ロドルフォはミミへの優しさを表現できれば、それでよしです。とにかく第四幕は、いかにミミが印象深く死んでいけるか…この一点に集中したレッスンとなりました。

 ミミが死んでしまった後は、サラっと通しました。最後の最後のセリフ劇の部分は「もう少し感情を入れて盛り上がってください」と言われたけれど…レッスン室だと、なんともスイッチが入らないんだよなあ(笑)

 第一幕は…本当にサラッと通し稽古です。高いBもすんなりです。言われた事は「Euraka!」のフレーズ(高いAのロングトーン)は腹筋の瞬発力を最大限に使って歌いなさいって事くらいです(瞬発力が足りないと、微妙にフラットします:汗)。

 さて、これで今回のレッスンは終了です。次は、いよいよボエームの合わせです。門下の皆さんと一同に顔を合わせての、音楽稽古となります。ああ、楽しみです。

 「皆さんの進捗状況はいかがですか?」と尋ねてみました。答えは、人によってまちまちだから、楽しみにしているといいでしょう…でした。そうですね。

 私は、イタリアオペラ大好き人間だし、プッチーニは大好物ですし、キング先生の元でオペラの演じ方のレッスンも受けている(これには今でも深く感謝しています)ので、割と敷居低く、楽しくやっていますが、他の方々は色々あるみたいです。

 例えば、プッチーニの音楽に馴染みのない人だと、プッチーニは色々と大変みたいです。そりゃあ、プッチーニって20世紀の作曲家だし、ワーグナー以降の作曲家だし、現代音楽に片足程度は突っ込んでいるし…モーツァルトとかバッハばかり歌っている人からすれば「なんじゃ、これは!」の世界のようです。合唱から独唱に移ってきた人だと、1パートを一人で歌うという感覚に慣れないそうです。また、暗譜で歌うのが大きな負担(たいていの合唱団は、楽譜を舞台に持ち込んで、楽譜をガン見しながら歌いますからね)だし、その上さらに演技をしながら歌うなんて、まるでウルトラCの連続のような気がするでしょうね。そうでなくても、アリアはたくさん歌っているような人でも、重唱の経験が少ないと、今回のボエームなんて重唱に次ぐ重唱ですから、大慌てのようです。

 私だって、こんなに長い50ページにも渡る楽譜を暗譜するのは、始めてですよ。大変は大変です。

 でもね、大変だけれど、楽しいんだよ。乗り越えないといけない壁は高いんだけれど、ファイトが湧くんだよね。まあ、自分としては、やれる準備はやったつもりです。後は、他の人たちと合わせた時にどうなるのかな…って事です。

 私は他人に釣られやすいからなあ…。一人っきりなら、バッチリでも、相手次第では、歌いながら釣られて、どっかに行っちゃう事がよくあるからなあ…。なんか、心配(汗)。さあ、どうなるのかな? まあ、そうでなくても、相手次第ではいくらでも歌い方を変えないといけないのが重唱の楽しみだからね。不安がないわけではないけれど…でも頑張る、そして楽しむぞ。

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