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2016年1月 4日 (月)

素人の発表会でよく耳にする歌曲 その3 「禁じられた音楽」

 この「禁じられた音楽」という曲は、ガスタルトンが作曲したもので、ジャンルとしてはイタリア近代歌曲ですが、たまにカンツォーネの楽譜にも入っていたりします。この曲も、プロの歌唱に限ると、テノール歌手ばかりが歌っていて、すっかりテノールの曲というイメージが強い曲ですが、アマチュアでは、結構女性の方も歌います。

 歌詞の内容を見ると、女性から男性への恋の歌である事は間違いないので、女性歌手が歌った方が良さそうですが、メロディーラインがテノールにドンピシャリなので、声をひけらかしたいテノールにとっては、詩の内容はさておき、歌ってみたい曲である事は事実だし、結果として、プロではテノールばかりが歌ってしまうのだと思います。

 私自身も、歌詞のことをあまり考えずに歌いましたし、とても好きな曲の一つなんですが、歌詞の内容を知ってしまうと、なかなか歌いづらいと言うか、歌の中に入り込んで歌うのが難しく感じるようになりました。私はオペラ好きという事もあって「歌手=歌の主人公」と考えて歌う方がすっきりする人なので、歌手と歌の主人公が別(歌曲では当たり前)に違和感を感じる人なんですね。

 ま、憑依型の歌手なんでしょうね、私は。

 ですから、この歌、テノールが歌ってもいいと思いますが、内容を考えると、もっともっと女性にも歌ってもらいたい名曲だと思ってます。と言うわけで、ソプラノのローザ・フェオーラの音源を貼っておきます。

 いい曲ですよね。私はある発表会に言った時に、同じ発表会で別々の方々がこの曲を歌っていたのに出くわした事があります。それも2人ではなく3人ですよ。一回の演奏会で、歌手は違えど、同じ曲を3回も聞かせていただいたのです。それくらい、人気のある曲だったりします。

 歌詞はこんな感じです。今回の訳詞もこちらのモノです(感謝)。

Ogni sera di sotto al mio balcone
 毎晩 私のバルコニーの下で
Sento cantar una canzone d'amore,
 ラブソングが歌われているのが聞こえるわ
Più volte la ripete un bel garzone
 ハンサムな男の子が何度も繰り返して歌うと
E battere mi sento forte il core.
 私の心臓は思い切りドキドキするの
E battere mi sento forte il core.
 私の心臓は思い切りドキドキするの

Oh quanto è dolce quella melodia!
 ああ、なんてステキなあのメロディ!
Oh com' è bella,quanto m' è gradita!
 なんてキレイなの、あたし大好きよ!

Ch'io la canti non vuol la mamma mia:
 でもこの歌をあたしのお母さんは歌わせてくれないの
Vorrei saper perché me l'ha proibita?
 どうしてダメなのかあたし知りたいわ
Ella non c'è ed io la vo' cantare
 お母さんがいなかったら あたし歌っちゃうのに
La frase che m'ha fatto palpitare:
 あたしをドキドキさせるあのフレーズを

Vorrei baciare i toui capelli neri,
 ぼくは君の黒髪にくちづけしたい
Le labbra tue e gli occhi tuoi severi,
 君のくちびるに そしてきりりとしたその瞳に
Vorrei morir con te,angel di Dio,
 君となら死んでもいい 神様の天使よ
O bella innamorata tesor mio.
 ああ 美しいぼくの宝物よ

Qui sotto il vidi ieri a passeggiare,
 昨日あの人が歩いていくのを見たわ
E lo sentiva al solito cantar:
 そしていつものように歌ってるのを聴いたの

Vorrei baciare i tuoi capelli neri,
 ぼくは君の黒髪にくちづけしたい
Le labbra tue e gli occhi toui severi!
 君のくちびるに そしてきりりとしたその瞳に
Stringimi,o cara,stringimi al tuo core,
 君となら死んでもいい 神様の天使よ
Fammi provar l'ebbrezza dell'amor.
 ああ 美しいぼくの宝物よ

 しっかし、なんて乙女な歌詞でしょ。男臭いテノール歌手たちが、こんな乙女な歌を歌っているなって思うと、なんか背中がこそばゆくなる気がします。ほんと、演歌の世界のようですね。演歌ではよく、男性歌手が女性目線の歌詞の歌を切々と歌ってますからね。まさにあの世界なんですが、ああいう世界観があるので、私は演歌が苦手なんだと思います。私は演歌のメロディーとかサウンドとかが嫌いではなく、歌手と歌の主人公の性別が一致しないところが苦手なんです。

 でも、この部分を乗り越えられないと、歌曲も歌えなくなるんだよなあ~。頑張んないとな~。でも不思議と、女性が男性の歌詞を歌う事には違和感を感じないのですよ。専ら男性が女性の歌詞を歌うのが、ダメなんですよ、私。へへへ。

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コメント

前半は女声で、セレナーデの部分から男声という演奏スタイルもありますね。

権兵衛さん、いらっしゃいませ。

 まあ、アリと言えばアリですね。ちょっと芝居がかってしまうけれど。歌曲としては、同じ歌手がキャラを歌い分けるのが、たぶん正しい歌い方(シューベルトの“魔王”とかね)なんだろうけれど、そういうやり方もないわけじゃないですね。

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