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2013年4月24日 (水)

歌が歌えるって、どういう事?

 今回の記事は、自分の事は棚に上げて書きたいと思います。

 よく「あの人は、歌が歌えていいね」とか「私は歌が全然歌えないんですよ」とか聞きますが、歌が歌える/歌えないって、一体、どういう事を言うんでしょうね。

 『歌が歌えない』と言っても、声が出ないとか、そういう人は少なくて、多くの場合、『歌が歌えない』=『音痴』って事でしょ?

 『音痴』って言うのは、普通は『歌う時に、音程が正しく取れないこと』あるいは『音程が正しく取れていない事に気付かずに歌ってしまう事』を言います。つまり『歌えば、必ず、調子外れ』と言う状態です。

 だから、大雑把にでも、正しいと言うか、許容範囲内での音程で歌えるようになると、音痴の範疇から脱出する事ができ、音痴の汚名がそそがれるわけで、そのレベルになって、ようやく『歌える』と表現する事があります。まあ、あながち間違った表現をしているわけではないと思います。やっぱり、音程が正しい事は、大切ですよね。

 また、音程が合っていても、リズムが自分勝手な人もいます。いわゆる『リズム音痴』という奴です。

 私が子どもの頃には、テレビに出演する歌手の中にも、この手の傾向を持っている人がいました。インテンポでは歌えないとか、リズムのキレが悪いとか、そういうタイプの人です。昔は、音程もリズムも正確な歌手ってのは、少なくとも流行歌手としては、稀なタイプの人で、両方兼ね備えている人は、歌がピシッとしていて、とても上手いという事になっていたと思います。

 アマチュア歌手レベルでも、音程とリズムの両方が合っている人は、歌が上手い人という評価だったと思うし、音程とリズムがバッチリなら、アマチュア合唱団のメンバーとしてなら、もう、最高級の腕前と言っても良いでしょう。ただ、このレベルの人は、メンバーと一緒に歌うなら、リーダーにもなれるし、仲間と一緒に堂々と歌えますが、一人きりで歌うとなると、ちょっとばかり寂しい事になる事が多く、それは自分でも自覚しているから、ソロを歌うのを避ける傾向があります。と言うのも、音程とリズムが合っていても、それだけでは、結局、棒歌いになってしまい、独唱としては、ちょっと聞いていて、厳しいからなんです。

 ではここで、視点を変えて、感情を込めてお客の心を揺さぶるように歌えれば、歌が歌えると言えるでしょうか? 確かに(俳優系の)ミュージカル歌手の中にはそういう風に歌う人も大勢います。中には、リズムも音程も無視して歌い、それでも観客の心を魅了できる歌手もいます。こういう人は「歌が歌える」と言えるでしょうか?

 私が思うに、音程やリズムを正しく歌う事ができるけれど、あえて表現のために、音程をはずし、リズムを崩して歌うなら、それは「歌が歌えている」という状態なんだと思いますが、単純に、歌唱力の無さを演技力でカバーしているだけならば、その歌は、演劇の歌であって、音楽の歌とは違うかなって思うし、私は音楽の人なので、音楽としての歌が歌えないなら、それはまだ“歌える”という状態とは言えないと思ってます。

 でもね、たとえ、音程やリズムがダメでも、観客を魅了し感動させられてるなら、それは音楽の歌とは別ジャンルの歌であって(歌だから、ついつい音楽の視点から)どうしても厳しい目で見てしまいがちですが、エンタメとしては、それはそれでアリだと思ってます。

 望むべき地点は、音程やリズムも正確で、なおかつ、観客の心を魅了できる歌が歌える事ですね。でも、それなら、もう十分なのでしょうか?

 このレベルって、実はかなり上級レベルだと思うし、ポピュラー歌手なら、これで十分すぎると思います。でも、クラシック系歌手ならば、それでもまだ足りないのです。フルーティストがなぜ、音作りに命をかけ、毎日毎日音作りをやっているかを考えれば、その足りない部分がよく分かると思います。

 つまり、歌えると言うならば、その歌声が美しくなければ、ダメでしょう。

 音程とリズムは音楽的に正しく、演技力もあって観客を魅了でき、なおかつ、歌の世界をより魅力的にする美しい声で歌える事。ここまで来れば、最高級に「歌える」と言っていいでしょう。

 まあ、これは歌手としての最終段階であって、プロの歌手でも、ここまで到達している人なんて、ほんの一握りしかいません。でも、一握りでもいるんですよ、確実に。そして、現代に近づくほど、そういう歌手が多くなってきていると思います。

 と言うのも、演技のできないオペラ歌手なんて、今の時代、通用しないし、さらに容姿や美貌も水準以上じゃないと、厳しいですね。

 ああ、山の頂きは、とっても高いです。音程で苦労している私なんぞは、すそ野の端っこにいるって事を実感させられますよ。いくらアマチュアだからと言っても、もう少し、上達しないとダメだな。第一、自分が楽しくないよ、ガンバ、ガンバ。

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コメント

大昔、飲み会で、当時のアイドル歌手の歌のレベルの話になり、
ま、みんな、当然、アイドル歌手は歌が下手だ、という意見なのですが、
私が、でも、まあ、日本人の平均よりはうまいよ、というと、
何言ってんだ、バカ、歌のうまいアマチュアに比べて、
プロの歌手のはずなのに、アイドルは歌が下手だろ、と、
周りから異口同音に言われました。
彼ら、議論の論法が完全に間違っている、と思いました。

歌を歌ってお金をもらうか否か、でプロアマを分けるとして、
全ての日本人=少数のプロ歌手+大多数のアマ
少数のプロ歌手=クラシック+ジャズ+ポップス+歌謡曲+その他
歌謡曲=演歌+アイドル+その他
などなどの、足し算が成り立つと思うのです。
(いや、まあ、大雑把な分類だし、重複も当然あります。)

日本人の平均を測定する方法として、
NHKのど自慢を見れば、大よそ、わかると思うのです。
アマチュア20組+ゲストのプロ歌手2組=計22組

プロ2組は、演歌歌手であることが多く、
歌はうまく、安心して見ていられます。
鐘がキンコンカンコンなるアマチュアが数組、
この方たちは、おお、うまいな!という時と、
え、これで、キンコンカンコン?という時と、あります。

その他の方々、キンコンカンコンが鳴らない方々は、
音程、リズム、声量などに、明らかに問題あり。
これら22組全体の平均、全体の平均としては、
音程、リズム、声量などに、やはり問題がある、
というのが、日本人全体の平均だと思うのです。

で、これら、日本人全体の平均に比べれば、
アイドル歌手の方が、歌はうまいと思います。
はい、アマチュアのすごくうまい人には負けますが、
日本人全体の平均よりは、うまいと思います。

ああ、つまらないことと、くどくどと書いてしまい、
申し訳ありません。

operazanokaijinnokaijinさん

 まあ「アイドル歌手は歌が下手」と断言しちゃう人は、たいてい、ご自分の事は棚に上げているものです。おそらく、ちゃんと歌える人は「アイドルは歌下手」とは言わないと思います。と言うのも、歌える人なら『歌のジャンルが違えば歌唱法も変わる』事くらい分かってますからね。それにアイドルの歌って、ちゃんと歌おうと思うと、結構難しいのよ。

 アイドルよりも楽譜に忠実に歌えるかもしれないけれど、アイドルほどに魅力たっぷりには歌えないモノです。「アイドルよりも、ワタシの方が歌が上手い」と言える人は、そのアイドルよりも魅力たっぷりに歌えるんでしょうね。ホールを満席にしちゃうほどに…ね。

>日本人全体の平均に比べれば、アイドル歌手の方が、歌はうまいと思います。はい、アマチュアのすごくうまい人には負けますが、

 アマチュアの上手い人は、本当に上手いですからね。でも、それって例外的な人だから(笑)。

 私は、平均的な日本人よりも歌が上手いはずですが、明らかに、歌唱力では、嵐に負けてますもの。そんなもんです。

いい声だね~

と言われるよりも
いい歌だね~~

と言われるほうが嬉しい今日この頃です。
(もちろん、「いい声だね~」も嬉しいですが)
曲の魅力を十二分に伝えられるというのが「歌が歌える」ということなんだと思っています。

椎茸さん

 正直、私はまだまだ「いい歌だね~」と言われるよりも「いい声だね~」って言われる方がうれしい人です。だって、歌は作曲家のモノだけれど、声は私自身だからね。自我が強いと言うか、目立ちたがり屋と言うか、オレ様って言うか(笑)。

 ま、テナーは“オレ様”じゃないとやれない声種ですけれど(爆)。

 それはともかく、いい歌、歌いたいですね。私の歌で、その歌の良さを知ってもらいたいですよ、そのためには、まずはちゃんと歌えないとね。歌の前に声を感じさせるようでは、歌い手としては、まだまだだと思ってます。

>曲の魅力を十二分に伝えられるというのが「歌が歌える」ということなんだと思っています。

 そうですね、それには全く、異論はありません。

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