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2012年10月 9日 (火)

最終リハーサルをしてきた

 ピアニストさんとの最後のピアノ合わせをして以来、その後はずっと自分で歌の調整をしてきました。『セレナータ/La Serenata』に関しては、歌詞が跳ばない様に、気をつけて歌うこと、つまり“集中力を切らさない事”だけに注意して練習しました。歌の方は、まあ大丈夫。とにかく『セレナータ』に関しては、大きな心配はしていません。

 問題は『優雅な月よ/Vaga luna, che inargenti』の方です。撃沈ポイントが二カ所あります。そこをどうやって乗り切るか…。

 撃沈ポイントは高音ソの部分。この曲の最高音になるわけですが、ここでの失敗の確率をできるだけ低くして本番に備える必要があります。

 今までも高音では、必ずと言っていいほどに撃沈してきました。その理由は…当時は分からなかったのですが、今はよく分かります。当時はノド声だったからです。姿勢も悪かったし、支えもなかったし、息もロクに流せなかったし、とにかくノドを使って力付くで発声をするしかなかったからです。

 ノドを使う…高い音になるほど、ノドを絞めて、緊張して、カチカチになった声帯に、力付くで息を通す事で、高い音を出していたってわけです。

 この発声方法の場合、常に腹圧の方がノドを絞める力よりも強ければ、なんとか歌えます。でも、私のように、腹圧がさほど強く無い場合、高い音を発声しようとしてノドに力を入れると、ノドの方が腹圧よりも強いため、声を出そうとしているにも関わらず、息が、緊張した声帯が突破する事ができず、結果として、ノドで気管を塞いでしまう事になります。そのため、高音を出そうとすると、ノドにフタがされる感覚がして、声が全く出なくなってしまいます。そこをムリヤリ息を遠そうとするので、姿勢が崩れ、胸が狭くなり、発声できない悪循環に陥るのです。そういう事が、ようやく今になって分かりました。

 この発声方法は、ノドがほどほどに強い人には合っているのかもしれません。しかし、ノドが弱い人がやると、息の勢いで声帯が傷つき、ノドが壊れますし、私のようにかなり強靭なノドの持ち主だと、ノドの力で息そのものを止めてしまい、声が出なくなってしまいます。なので、ノド声で高音を出すって、かなりリスキーな発声方法であると言えましょう。

 まだノド声から完全に開放されたわけではないのですが、それでも、少しずつ発声方法を変えている最中なので、同じ“撃沈”でも、以前の撃沈とは、原因も結果も違います。

 今の私が撃沈する原因は複数ありますが、一番大きな原因は、単純に『姿勢が悪い』事だろうと思われます。

 姿勢が悪いと、腹筋も背筋もうなじも、どこもここも使えないし、だいたい、姿勢が弛んでいると声まで弛むものです。そして、開いてしまい、深みのある声は出ないのです。

 まずは、良い姿勢にし、息と声が楽に通過出来るして、支えるところをしっかり支え、脱力するところう脱力すれば、あとは自ずとついて来るのですが…どうしても無駄な力みが生じて、姿勢が悪くなってしまうのですねえ…。イカンのですよ。

 イカンので、色々と小細工を弄してしまい、却ってドツボにハマルわけで、そのハマった状態で、最終リハーサルをしてきました。
 
 
 リハーサルにも関わらず、ピアニストさんは、ちょっとオシャレな格好をしてきました。シックに黒でまとめていたので「どうしたの?」と尋ねたら、なんと、急にお身内がお亡くなりになり、それでドタバタしていたのだそうです。

 「それじゃあ、歌の伴奏どころじゃないじゃん」
 「それは大丈夫。まだ、通夜も葬式も、しばらく先だから」

 日程的には、私たちの本番が終わってから、お通夜もお葬式もする事になったそうです。まあ、日程的に余裕があっても、精神的には、どうしてもバタバタしてしまうのは、仕方ない事です。「練習してないけど、ごめんね」って言ってましたが、こんな状況でピアノの練習なんて、できるわけないよね。

 リハーサルと言っても、私たちは1時間という時間をもらいました。14分の本番のために、1時間のホールでのリハーサル時間をもらえるなんて、ラッキーラッキーですね。

 私と妻は交互に歌い、それぞれダメ出しをして、その部分をピアニストさんと返して…というのを繰り返してみました。なので、リハーサルだか、ホール練習だか、分からない感じになりました。まあ、一人だと煮詰まってしまいますが、私たちは二人ですから、こういう時にダメ出しができるのが良いかな?

 妻は、ホールという場に、ちょっと呑まれて、声を飛ばそう飛ばそうとして、力みすぎてしまったようです。別に声は飛ばさなくても飛びますから、気にしなくていいし、吸音タイプの多目的ホールなので、声が返ってこないモノと諦めて、自分の分を守って歌うことを気に留めれば、まあなんとかなるんじゃないですか?

 「結局、お腹だけ使って歌えば、いいんだよ」 そうだね、そうなんだと思うよ。

 私は…と言うと『セレナータ』は、大きな問題なし。やはり問題は『優雅な月よ』です。何度歌っても撃沈しちゃいます。

 「最初から“この音は出ない。無理だー”とか思って、歌ってない?」と妻に尋ねられました。

 …実は無理だと思ってます(汗)。だって、何度やってもダメなんだもん。でもね、高いソは、今の私には、実は楽勝な音なんですよ。なのに『優雅な月よ』では歌えない。つまり、技術的な問題はあるにせよ、心が負けているので歌えないのです。

 「とにかく、姿勢を良くしよう」

 そういうわけで、妻に見てもらいながら、少しずつ姿勢を良くしていくと、段々正解に近づいていきますが…やはり気持ちが負けているせいか、どうもスッキリとは歌えません。

 そんな事を繰り返しているうちに、持ち時間が終わってしまいました。あとは、本番の力を信じて、やるしかありません。なんか、気分は“背水の陣”です。

 しかし、毎度毎度、撃沈の危険にさらされながらステージに上がるなんて、ああ、私って“生きている”よなあ! 高音に不安を感じながらの本番なんて“テノール冥利に尽きる”よなあ! あははは、あははは…。

 ま、失敗しても、私が恥をかくだけ。恥なんて、どれだけかいても、自分が凹むだけで、日本経済には全く影響しないし、世界平和にも全く影響がない。そう思ったら、思い切りやってやればいいんです。

 ふんふんふんふん! という、よく分からないテンションで、最終リハーサルを終えました。さあ、後は本番だ!
 
 
 ちなみに、御不幸のために事情が変わって、ピアニストさんが急遽本番に参加できなくなったら……そんな事が脳裏をかすめました。

 ピアニスト無しでは歌は歌えません。そうなると、やはり……出演取りやめ? それともいっそ、会場にいらっしゃる別のピアニストさんに、頭を下げて、当日だけれど、急遽伴奏してもらうか…なんて考えちゃいました。

 私の場合、『優雅な月よ』を歌われる別の方がいらっしゃるので、その伴奏ピアニストさんにお願いして『優雅な月よ』だけを歌うというやり方があります。もっとも、その場合、キーは先方さんのキーに合わせる事になるので、長三度下げて歌う事になるでしょう。そうなると『優雅な月よ』を、とっても楽に歌っちゃう事になりますが…。

 そんな事も、一瞬、考えました。でも、『セレナータ』にせよ、妻の『暁は光りから』などは、かなりピアノ伴奏の難易度が高い曲なので、ほぼ初見に近いカタチでの伴奏をお願いする事は…やはり無理だよね。やっぱ、ピアニストさんがダメになったら…出演取りやめが適当なんだろうなあ…なんて、いらぬ心配をしてしまいました。

 さて、本番の話は、明日アップしますね。

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コメント

高い音の前の音をしっかり(息で)支えて歌ってみられたら如何でしょう♪
高音と低音の(声?音?の)ポイントを同じに・・・といいますか・・・

本番前にすみませんm(__)m

そらさん

>高い音の前の音をしっかり(息で)支えて歌ってみられたら如何でしょう♪

 そうなんですよね、とにかく息の支えがダメなんですよね。それと、大切な事は、案外ステージに上がってしまうと忘れてしまうものなんですよね。ああ…。

 アドヴァイス、ありがとうございました。

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