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2007年8月27日 (月)

千の風になって

 音名シリーズはひと休みして、今日は違う話題を挟みます。[2008年5月11日 以下200文字削除]

 あの曲は、私も練習したことがあるのですが、とても歌いづらい歌です。巷で流行っている歌ですから、色々な人が色々なところで歌っています。いいなあと思う演奏もあれば、アレ?と思わざるを得ないものもあり、とても私のような初心者の手に負えるような歌ではありません。そんな歌を、歌いづらさを微塵も感じさせず、聴衆の耳を自然と歌そのものに傾けさせる歌い方。合唱団の指導者なのですから、それくらい出来て当たり前って言えば当たり前ですが、そこはやはり素晴らしい演奏でした。

 で、以下は私感です。

 「千の風になって」は具体的にどの辺が(私には)歌いづらいかと言うと…

 1)「私のお墓の前で泣かないください」とか「千の風に千の風なって」の太字にした部分、実はこの曲の最高音です。一番高い音を使ってます。通常はメロディの中で一番緊張する部分(いわゆる“泣き”の部分)に高い音を使いますが、この曲ではむしろ控えめに歌いたい助詞の部分に最高音が来ています。つまり、音楽的には“泣き”ですが、歌詞的には“控えめ”に歌うという、なんか矛盾した歌い方が要求されるので、歌いづらいです。

 2)「千(せ)の風になて」というフレーズ。「ん」にも「っ」にも音符が振られています。「ん」は有声子音(声帯の振動を伴う子音)です。いくら声帯の振動を伴うと言っても所詮子音ですから、この「ん」を大きく響かせて歌うのは難しい。さらに「っ」は促音ですから普通に歌えば無音状態になります。その無音のところに音を載せて歌う。これまた難しい。このあたりの難しさをクリアしなければこの歌は歌えません。初心者には何とも歌いづらいです。

 3)「千の風になって」は何と言っても、一般的には秋川雅史さんの持ち歌。彼のように朗々と歌いたくなってしまいますし、聴衆もそれを要求するものです。しかし、この曲は基本的に「死者のための歌」です。死者に対する哀悼の気持ちを込めながら、朗々と歌うのは、まだ私には無理です。朗々と歌うおうとすると、まるでカンツォーネのようになってしまいます。朗々と哀悼の気持ちを込めて歌う、これもまた初心者の技量を越えた要求で、歌いづらいです。

 これら三つの難点を乗り越えなければ「千の風になって」は人前では歌えないと思います。少なくとも初心者には無理です。でも逆にこのあたりを解決して、訓練を積み重ねた方が歌うなら、自然と聴衆の心に届く歌になるのだなあと思いました。

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